飯久保廣嗣 Blog

筆者の自宅の近所に瀟洒なイタリアンレストランが開店した。好奇心から、1ヶ月ほど前、足を運んでみた。料理の味は合格。支配人やシェフ、その他スタッフは友好的で、店には好感を覚えた。またそのときに、支配人との会話の中で、小生のブログの話が出た。

つい、先日もこの店を訪れた。すると、支配人が小生のブログに対し、読後の感想をひと言いった。それは「なんだかわからない」というものだった。支配人曰く、「ブログは日記である」と。調べてみると、ブログは「ウェブログ」の略であり、ウェブや「インターネット」、ログは「航海日誌」を意味する。従って、この支配人は小生のブログを日記であるという期待を持って読み、難しいことが書かれていたことに、違和感を覚えたのだろう。

そこで、今回はこの店が将来更なる発展を遂げるために、どのような発想を持てばよいかを、論理的分析を用いて、解説してみたい。

第1に、スタッフ全員による問題意識や懸案事項の一覧を作ることである。この際ポイントは、解決策や結論を論ずるのではなく、「何をしなければいけないか」、「何が問題になっているか」といった認識を紙に書き出し、共有することである。その中から、支配人が経験とカンをもとに、「何を最初にやるべきか」を判断し、全員の合意を得ることになる。

第2に、同じエリアのより繁盛している店と比較して、何が違うかを支配人自ら観察し、当店の改善項目を明らかにすることである。例えば、店名の表示方法、最寄の繁華街におけるPRの方法、店内のインテリア、レイアウトの違いの認識、女性スタッフの有無、マーケティングツール(印刷物等)の違い、などが挙げられる。これらに対して、どのような改善ができるかを検討するのである。ポイントは、比較する店が適切なものでなければならないということである。

第3に、当店の特徴、強みの再認識である。つまり、「当店はひと言でいうと、こういう店です」というキャッチコピーを作るのである。その際は、このキャッチコピーを決定する前に、「このコピーに決めた場合、どんなマイナスがあるだろう」と、考えることがポイントとなる。とんだ落とし穴があるかもわからないからである。例えば、「他店が類似のコピーを使っている」などだ。

第4は、リピート客確保を大々的に展開することである。当店は、初めて来店したディナーの客に対し、朝食用のお土産としてロールパンのサンドイッチを無料で提供している。これ事態、非常に客から見れば魅力あるサービスだ。こうしたことを、よりPRすれば集客につながるのではないか。またどうせなら、お土産を渡すときに、記帳してもらう洒落たノートを用意してはどうだろうか。サービス券を発行するのも一つの方法かもしれない。

第5は、このような努力をしたにも関わらず、結果がでない場合にどうするかを、予め検討しておくことである。簡単に言えば、第2、第3の手を考えておくということだ。

第6に、行動を起こすときに「何のために、どのような目的があって、その行動を起こすか」という、意識を持つことである。例えば、「お土産を出す目的は何か」、「朝5時まで営業する目的は何か」といったことである。

現実を見て、比較をして、目的意識を持って改善策を実施し、起こり得るマイナス現象に対して準備をするために、2次、3次の手を考えておく。これは論理思考の初歩中の初歩といえる。論理思考は身近な問題にも応用可能なのである。

どうでしょう、参考になりましたか? ぜひ次回うかがったときに、今回のブログの感想を聞かせてもらえればと思う。