飯久保廣嗣 Blog

小泉元首相の下で特殊法人の改革に政府は取り組んだ。残念なことに、結果的には看板を「独立法人」と書き換えただけで、実態はあまり変わらなかった。そこで、政府の任命により渡辺喜美担当大臣の出番となったが、永田町からも霞ヶ関からも孤立しているという。

これまでの発想の延長線上では、解決策は見出すのは難しいのではないか。つまり、独立法人の主務官庁に対し、通り一遍に「廃止」や「統合」の申請を求めるという姿勢・発想ではゼロ回答に近い結果が出るのは至極当然のことなのである。

発想を変えて、渡辺担当大臣は統廃合する独立法人を選んだ後に、主務官庁に次のように指示してはどうだろうか。

■○○省管轄の△△独立法人を仮に廃止した場合を想定し、次の項目に対し分析結果を報告せよ。
 ①もし廃止する場合、どのようなスケジュールが考えられるか
 ②そのスケジュールで、大きな問題が発生する可能性があるポイントを複数明確化せよ
 ③そのポイントにおいて、どのような問題現象が発生するかを可能な限り多く想定せよ
 ④それらの問題項目を精査し、絞り込むための判断基準を策定せよ
 ⑤絞り込んだ問題現象の発生諸原因を明確にせよ
 ⑥それらの諸原因に対し対策を打つとすれば、どの程度の予算が必要か
 ⑦諸原因への対策が機能しなかった場合、事態を収束するための対策と費用を想定せよ
 ⑧上記をまとめて報告するのにどのくらいの時間がかかるかを明確にせよ

「統廃合しろ」という指示では必ず「NO」という答えになる。それでは問題解決は進まない。結果、「税金の無駄遣い」という国民の不満が増幅されるだけではないだろうか。それに対し、渡辺担当大臣が上記のような宿題を各主務官庁に与えれば、問題点やポイントが整理され、その後の事態が進展したり、交渉する余地が生まれる可能性が高くなる。

改革に進展が見られれば、政治離れした国民の関心喚起にもつながる。渡辺担当大臣にとってもメリットのある話ではないだろうか。